こちらでは、日曜ドラマ『半沢直樹2』と原作がどれぐらい違うのかを徹底比較しています。
原作と比較する際に、あらすじのネタバレを含みますので、先のあらすじを知りたくない方はご退室ください。
日曜ドラマ『半沢直樹2』の原作は?
日曜ドラマ『半沢直樹2』の原作は、池井戸潤氏の「ロスジェネの逆襲」と「銀翼のイカロス」です。
「半沢直樹2」は、二部構成になっており、第一部の原作が「ロスジェネの逆襲」、第二部の原作が「銀翼のイカロス」となっています。
「ロスジェネの逆襲」は、親会社の東京中央銀行に買収案件をうばられたことで、東京中央銀行VS東京セントラル証券がガチンコバトルを繰り広げるストーリで、「銀翼のイカロス」は、大手航空会社・帝国航空の再建をまかされた政治家と対立するストーリーとなっています。
こちらでは、日曜ドラマ『半沢直樹2』と原作の違う点を中心に各週ごとに比較してまとめています。
日曜ドラマ『半沢直樹2』と原作の比較
日曜ドラマ『半沢直樹2』第1話「子会社VS銀行!飛ばされた半沢の新たな下剋上が始まる」の原作との違いの比較は大きく分けて以下の4つです。
- 大和田暁は一切でてこない
- 一人だけ唯一役職が違う
- 森山と瀬名の過去や絡みストーリーがだいぶ違う
- 裏切りのバレ方が違う
「半沢直樹2」第1話の原作との違い
大和田暁は一切でてこない
ドラマでは、半沢のきめ台詞「やられたらやり返す」に対抗して、大和田取締役が「施されたら施し返す」と登場しますが、原作では一切出てきません。
第二部の原作「銀翼のイカロス」でも一切出てこないのですが、人気のある役なので、オリジナルストーリーで登場させることになったと思います。
それよりもテーブルの中央に投げたスマホをどうやって取るんだろう?と気になっていたら、案の定SNSでトレンド入りしていましたw
伊佐山は三笠副頭取の長年の部下
ドラマでは、伊佐山部長が大和田取締役の愛弟子として登場しますが、原作では三笠副頭取の長年の部下として登場します。
これも大和田取締役が登場したことで、新たに追加されたオリジナルストーリーとなっています。
よって、三笠副頭取と密会して裏切る話も原作にはありません。
個人的には、大和田取締役の指示で伊佐山は裏切ったように見せかけているだけだと思うんですけどね!
一人だけ唯一役職が違う
ドラマ「半沢直樹」シリーズでは、原作と同じ名前と役職で登場することがほとんどですが、今回のドラマ「半沢直樹2」で唯一役職が違うのが、半沢の同期である情報システム部の苅田光一です。
ドラマでは、「情報システム部」でしたが、原作では「法務部次長」です。
ドラマでの苅田は、諸田が伊佐山にメールを送った証拠をつかむためにサーバーをチェックしようとしますが、先を越されてメールの受信記録がすべて削除されていました。
サーバーをチェックできる権限があるのが「情報システム部」ということで、役職が変更されたと考えられます。
では、原作の法務部次長の役割は何だったのでしょうか?
それは、スパイラルが対策するであろう買収防衛策が、商法違反になる可能性があることを知らせる役割です。
買収防衛策で考えられるのが、新株を発行して信頼できる第三者に株を買ってもらう方法です。
この方法に対して異を唱えるのが法務部次長の苅田です。
苅田は、新株発行自体は違法にならないが、会社支配の維持を目的とする場合は、法に抵触する可能性が高いと助言するのです。
この方法は、後に大洋証券の広重がスパイラルの瀬名に提案します。
原作の中で、法に抵触する可能性のある方法を提案した大洋証券の広重を、事前に法に触れることを聞いていた半沢が論破するあらすじです。
その論破するための情報提供者が苅田でしたが、ドラマでは「情報システム部」として登場しますので、ドラマの中には半沢がそのことについて知っているテイでストーリーが進む可能性がありますね。
森山と瀬名の過去や絡みストーリーがだいぶ違う
ドラマでは、森山と瀬名が同級生で、強豪校の剣道部に在籍していました。
原作では中学校と高校が同じ学校の同級生ですが、剣道部の話は出てきません。
高校の時に瀬名の父親の万年筆を作る工房が潰れて夜逃げしたと語っていた話も、原作では、瀬名の父親は不動産会社に勤めており、株で失敗して私立の学校を辞めています。
よって、万年筆のくだりはドラマのオリジナルストリートです。
瀬名は森山を拒否していない
ドラマでは、親会社から探りを言われたのかと、瀬名が森山を拒否しましたが、原作では少し疑うものの心を許してこれまでの内情を話します。
その後も一切対立することなく、協力して電脳雑技集団に立ち向かいます。
ドラムの中では、何を話しても門前払いを食らいそうな感じなので、瀬名から信頼を取り戻せるかがポイントとなりそうですね。
株を打った犯人は瀬名から情報提供される
ドラマでは、スパイラルを調査していた森山がスパイラルの役員・加納と清田が袂を分かれたことや、2人合わせて30%の株を持っていたことを説明していました。
原作では、半沢たちは誰から株を買ったのかわからないままでしたが、瀬名と再会したときに、瀬名が二人が出て行ったことや株を売ったことを森山に話します。
裏切りのバレ方が違う
ドラマでは、諸田と三木が裏切って東京中央銀行に戻ることになりました。
これは原作でも同じですが、裏切りがばれるあらすじが違います。
ドラマでは、三木の人事で怪しんだ半沢が、社員のパソコンをチェックすると情報を流して犯人探しをしていましたが、原作では誰が裏切ったか知るのは三木が東京中央銀行に戻った後に犯人が分かります。
原作では、東京中央銀行に出戻った三木は雑用ばかりやらされ不満がたまっていました。
そこで三木を疑っていた半沢と森山が、三木を飲みに誘い「情報をリークしたのは君じゃないのか?」と詰め寄ります。
最初は否定しますが、最後には情報をリークしたのが諸田次長であることを白状するのです。
諸田次長が伊佐山に情報をメールでリークしたのは原作でも同様で、その理由も三木が提案したスキームでは電脳が納得しないと踏んだからです。